電極形成のさまざまな課題
ユーザーからの声
“薄い銅電極膜を形成でき、ペースト化したときに分散性が良く凝集しない銅粉がほしい”
“低温焼結で導電性が得られる銅粉がほしい”
“使用している銅粉をベースにして、焼結温度を下げる手段がほしい”
“大気中に放置しても酸化しにくい銅粉がほしい”
“銀粉に代わる300℃以下の低温焼結できる銅粉がほしい、しかし、酸化しやすい微粒銅粉は使いたくない”
高温環境で使用される電子デバイスの増加により、微粒銅粉に対するユーザニーズも多様化。省エネ、電気自動車の普及などにより、さらに変化する事が予測されます。多様化するユーザニーズ、課題について、当社銅粉の特徴を活用し、解決できないか…?
私たちは考えました~低温焼結を実現するために~
住友金属鉱山の微粒銅粉(UCPシリーズ)製品は、一般のアトマイズ銅粉よりも微細でシャープな粒度分布を持ち、単独使用では250℃を切る低温焼結性を持つ材料で、他の銅粉と組合せて焼結温度を下げることができます。
また、耐酸化性にも優れており、大気中でも酸化しにくい点も特徴です。
低温焼結を実現するには
固体金属粉末の集合体を融点よりも低い温度で加熱すると、粉末が固まって緻密な物体になる現象を焼結といいます。焼結は処理温度が高いほど加速されるほか、粉末の粒径や集合体の密度によっても緻密化の速さが異なります。
昨今、プリンテッドエレクトロニクス関連の技術開発が進み、基板と周辺材料の多様化に対応した電極形成プロセスの低温化が必須条件となっていることから、低い処理温度で焼結する導電材料が求められています。
銅系材料はこのようなニーズへの有力な候補として期待されていますが、銅は銀よりも酸化しやすく、焼結性を高めるために微粒にすると表面積が増えるので、酸化による影響が大きくなります。そのため、不活性雰囲気での扱いが必要となり扱いにくいという難点があります。
微細かつ焼結を阻害せず、低温焼結が実現できるような表面設計が必要です。
住友金属鉱山の微粒銅粉UCPシリーズ
住友金属鉱山の微粒銅粉(UCPシリーズ)製品は、これらの課題に対し、低温焼結性、耐酸化性という強みがあります。また、銅としては超微粒粉に分類されるサブミクロンサイズであることも特徴です。
低温焼結性
一般のアトマイズ銅粉よりも微細でシャープな粒度分布を持ち、単独使用では250℃を切る低温焼結性を持つ材料で、他の銅粉と組合せて焼結温度を下げることができます。
耐酸化性
酸化防止膜と銅が酸化膜を介さず直接結びついているため、室温の空気中に暴露しても容易に酸化せず、取り扱いが楽なばかりでなく、湿式粉ならではの均一な粒径の特徴を活かし、常に安定した焼成結果が得られます。
UCPシリーズの大気放置における酸化の変化
私たちからのご提案~当社微粒銅粉の混合比率~
当社微粒銅粉の混合比率を変えれば、さまざまな基板に対応した温度で焼結が可能になります。また、銅としては超微粒粉に分類されるサブミクロンサイズでありながら優れた耐酸化性を実現しているため、焼結開始温度が220℃と低く、より粒径の大きな銅粉の焼結助剤としても使用することもできます。
当社UCPシリーズは、雰囲気など他の焼結条件にも依りますがアトマイズ銅粉に比べてより低温で焼結を開始します。
UCPシリーズの混合比率による焼結収縮率の変化のグラフ
図は当社微粒銅粉UCP-030の加熱温度による体積変化率です。
焼結時の各種条件で焼結温度は左右されますので参考としてご活用ください。
当社微粒銅粉UCPシリーズは、不活性雰囲気や還元雰囲気においてアトマイズ銅粉に比べてより低温で焼結を開始します。
当社の微粒銅粉の用途の可能性は無限大です
当社の微粒銅粉は低温焼結性、耐酸化性に加え、粒度分布がシャープで、大気中でも取扱いやすいことも特徴です。
銅は電気抵抗が低く、熱伝導にも優れ、多岐にわたる電子部品への応用が期待できます。近年では銅の抗菌効果も注目されています。
酸化を「防ぐ」機能、菌の増殖を「防ぐ」機能は他分野でも応用可能です。電子部品に限らずさまざまな分野で、あなたの持つイマジネーションを住友金属鉱山の「微粒銅粉」で実現してみませんか?
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