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暖かい服に使われる素材は?「保温性素材」の機能と種類について

暖かい素材とは?

寒い季節において暖かさは不可欠です。そこで保温性素材はその要件を満たすための鍵となります。保温性素材は通常、空気を捕捉し保持することで体温を維持します。

一般的な素材には、ウールやダウン、フリースなどがあります。
それぞれの特徴は以下の通りです。

素材 特徴
ウール 天然の保温材であり、優れた保温性と通気性を持ちます。
ダウン 軽量でありながら優れた断熱性を発揮し、暖かさを提供します。
フリース やわらかく、軽量で暖かく、速乾性もあります。

これらの素材はそれぞれ異なる特性を持ち、さまざまな寒冷環境での暖かさに寄与します。

暖かい素材の種類

これらの素材は、異なる環境や活動に応じて選択され、保温性を提供するために幅広く使用されています。

天然繊維

動物繊維

動物由来の繊維素材には、例えばウールやダウンなどがあります。その中でもメリノウールやランバーウールなど、保温性に優れた素材が複数あり、微細な空気を捕捉し、暖かさを保ちます。

ダウンはガチョウやアヒルの羽毛から作られ、軽量で優れた断熱性を持ちます。

植物繊維

植物由来の繊維素材は、例えばコットンやリネンなどがあります。保温性はやや劣るものの、通気性と柔軟性に優れ、軽やかな着心地を提供します。
コットンは吸湿性が高く、リネンは涼しげな質感が特徴です。
参考:繊維の名称を示す用語|消費者庁

化学繊維

化学繊維は合成材料から製造される素材で、保温性に関しても進化しています。例えば、フリースなどの合成素材、ウールを特殊加工したスマートウールなどです。
このほかにも様々な素材があり、それぞれの特徴は以下の通りです。

素材 特徴
スマートウール ウールに特殊な加工を施し、湿気を逃がす性能を高めた素材です。
フリース 合成素材で、やわらかく暖かい特性があります。一般的に中間層やジャケットに使用されます。
スエード 厚手でやわらかな革素材です。保温性に加えて防風効果もあります。
ポリエステル綿混紡 ポリエステルと綿を組み合わせることで、保温性と耐久性を両立させた素材です。
フェイクファー 合成毛皮素材で、保温性に加えて豪華な外観も提供します。

暖かい素材をとりまく現状

現代では、衣類の素材に関して、その機能性だけでなく、社会的に責任がある消費ができるかどうかの観点も重要視されています。

高機能の追求

技術の進歩により、保温性素材の性能が向上し、例えば、新しい合成繊維やコーティング技術により、より薄く軽量な素材で効果的な保温性を実現できるようになっています。
高機能素材は、保温性だけでなくさまざまな機能を提供する素材があり、技術の進歩と消費者の需要によって推進されています。

軽量性と保温性

新しい素材や加工技術により、より軽量でありながら効果的な保温性を持つ素材が開発されています。これにより、厚手の重い衣類を避けつつ暖かさを確保できます。

通気性と吸湿性

快適な着用感を提供するために、通気性や吸湿性も高い素材が求められています。湿気を逃がすことで蒸発冷却を防ぎ、暖かい状態を保ちます。

スマートテキスタイル

テクノロジーの進歩により、発熱機能や温度調節機能を持つ素材が開発されています。これにより、個々の快適さに合わせて温度を調整することが可能です。

多機能素材の増加

暖かさだけでなく、通気性や吸湿性、速乾性など、複数の機能を持つ素材が求められています。これにより、さまざまな気候やアクティビティに対応する衣類が開発されています。

ファッションと機能の融合

スポーツウェアやアウトドアウェアが日常的なファッションとして取り入れられる傾向があり、これにともない暖かい素材もファッション性を重視したデザインが増えています。

これらのトレンドは、消費者の関心や需要の変化に応じて進化しており、より持続可能で高性能な素材が開発され、選択肢が広がっています。

「エシカル消費」の意識

エシカル消費は、環境や社会への影響を考慮した消費行動です。
消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うことを指します。
持続可能な素材、動物福祉、労働条件などが配慮の対象として挙げられます。

持続可能な素材

環境への負荷を軽減するために、再生繊維やオーガニックな素材が選ばれています。例えば、再生ポリエステルやテンセルなどは、リサイクルや持続可能な資源から作られています。

動物福祉

動物繊維に対する倫理的な懸念から、動物を傷つけずに得られる素材の開発が進んでいます。例えば、植物由来の繊維を使用することで、動物に対する依存度を低減する取り組みがあります。

労働条件

素材の生産に関わる労働者の労働条件や賃金もエシカル消費の観点から重要です。適正な労働環境を提供する工場で生産された素材や製品が支持されています。

【コラム】エシカル消費とは?SDGsとの関係や、具体的にできること
参考:~あなたの消費が世界の未来を変える~|消費者庁

住友金属鉱山の近赤外線吸収材料(SOLAMENT®)を利用した発熱繊維~光熱変換

暖かい素材のなかには、光熱変換による発熱繊維があります。太陽光の光エネルギーを熱エネルギーに変換することで熱を発生させる繊維材料です。

光熱変換繊維は、アウトドアウェア、防寒着、ヒーター内蔵の衣服、キャンプ用品、緊急時の保温用品、医療用途など、さまざまな分野で使用されます。

光熱変換による発熱繊維は、持続可能性とエネルギー効率を強調したテクノロジーであり、環境に優しいエネルギー源である太陽光を活用して快適さを提供します。

太陽光には可視光線や紫外線だけでなく、近赤外線(近赤外域の光)などの種類が含まれます。この近赤外線を活かした光熱変換は、太陽光や熱源からの近赤外線を吸収し、光熱エネルギーへの変換技術で、発熱機能を発揮します。

住友金属鉱山の近赤外線吸収材料(SOLAMENT®)とは?

住友金属鉱山の近赤外線吸収材料(SOLAMENT®)は、この「近赤外線」を強く吸収する特徴があります。また、可視域で高い透明性という特徴があり、無色透明なものや白色のものに応用しても近赤外線吸収機能を発揮します。

太陽から地球へ降り注ぐ光によって、物は温められます。アスファルトなどの黒色の物は光を吸収し、吸収したエネルギーを熱に変換するため、太陽光で高効率に温められますが無色透明な物や白色・蛍光色の物は、光を透過したり反射したりするため、太陽光で温める効率は非常に低いとされてきました。

しかし、住友金属鉱山の近赤外線吸収材料(SOLAMENT®)を利用する、無色透明なものや白いものでも、近赤外光を当てることで温めることができるのです。

【事例紹介】太陽光で白いものを温められないか?
【製品紹介】住友金属鉱山の近赤外線吸収材料(SOLAMENT®)について詳細を見る

まとめ

暖かい服に使われる保温性素材について紹介しました。保温性素材は寒冷な環境で体温を維持するために重要であり、ウール、ダウン、フリースなどがあり、異なる特性を持ち、さまざまな環境とアクティビティに対応しています。

また、多様化するニーズ、社会課題への関心の高まりなどを背景とし、素材にも高機能性、エシカル消費、持続可能性などが注目されており、暖かい素材の多様化が広がっています。

光熱変換による発熱繊維は、太陽光を活用して快適さを提供し、持続可能なエネルギー源を活かします。住友金属鉱山の近赤外線吸収材料(SOLAMENT®)は可視域の高い透明性という特徴を持ち、無色透明なものや白色の物でも近赤外光を利用し、効率的に温めることができます。

住友金属鉱山の近赤外線吸収材料(SOLAMENT®)に関心のある方は、ブランドページをご覧ください。
SOLAMENT®ブランドページはこちら

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