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Glossary 用語集

金属錯体

金属錯体は、金属イオンが分子やイオンなどの他の化学種(配位子)から成る化合物です。中心となる金属イオンに、一つまたは複数の配位子が特定の数(配位数)だけ結びつくことで形成されます。この結合は、金属イオンの空の軌道と配位子の対になっていない電子との間の共有によるものです。

  • 配位子は、金属イオンに結合して錯体を形成する分子やイオンです。配位子は、その電子を使って金属イオンと結合し、錯体を安定化させます。
  • 配位数は、金属イオンに結合している配位子の数を指します。
  • 錯体の安定性は、その錯体がどれだけ容易に分解せずに存在するかを表します。配位子の種類、配位数、キレート効果、配位子の電子供与能力などによって変わります。
金属錯体の使用例としては自動車の排ガス浄化触媒にプラチナやパラジウムを含む錯体が使用されています。これらの金属錯体は、有害な排ガス成分を無害化する反応を助ける役割を果たします。 また、医薬品分野では、癌治療薬として知られるシスプラチンがあります。これは、プラチナを含む錯体であり、がん細胞のDNAと結合して細胞の増殖を抑制する作用を持ちます。金や銀を含む錯体も、抗菌剤や写真の現像など、特定の化学反応を利用した製品に応用されています。金錯体は、電子材料や触媒としても研究され、銀錯体は、抗菌性を利用した衣服や医療器具のコーティングに使用されることがあります。 これらの金属錯体は、その希少性と優れた化学的特性により、多くの先端技術の発展に寄与しており、今後もさまざまな分野での応用が期待されています。

最終編集日:20241126

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