コラム
近赤外線吸収材料の特性
可視光線の高い透過率と、
近赤外線に対する強力な吸収能力
多様な熱マネジメント
近赤外線を吸収し
光を熱に変換
ITOの1/10の使用量で
遮蔽能力を発揮
高い可視光透過率
による
透明材料
無機材料ならではの
耐久性
熱、紫外線、薬品にも強く
長期間機能を保持
近赤外線吸収材料の特長
吸収した光を熱に変換したり、時には熱を遮る「熱マネジメント」
住友金属鉱山の近赤外線吸収材料SOLAMENT®(近赤外吸収微粒子:CWO®)およびLaB6は、可視光線の高い透過率と、近赤外線に対する強力な吸収能力を併せ持ち、耐候性に優れる無機材料です。当社が発明し、国内外の特許・商標を所有するオリジナル材料です。
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CWO® ITOに比べ近赤外光吸収力が高い。
LaB6 可視光域の透過率はCWOより低いが、900n前後の特定域光の吸収力が高い。
800~1,200nmの近赤外光を強く吸収する無機材料
住友金属鉱山の近赤外線吸収材料 SOLAMENT®(近赤外吸収微粒子:CWO®)やLaB₆は、従来の無機材料 ITOやATOに比べ、少ない添加量で同等の近赤外光の吸収を得ることが可能な材料なため、添加による混合物の物性変化を低減できます。可視光範囲でも優れた透明性を持ち、顔料の色彩保持が可能であるため、優れた調色が可能です。
住友金属鉱山の近赤外線吸収材料(SOLAMENT®やLaB₆)を応用した太陽光の熱エネルギーマネージメント、映像製品、製造プロセス技術への利用が検討されています。
近赤外線吸収材料のラインナップ
あらゆる用途へ応用
住友金属鉱山の近赤外線吸収材料製品ラインアップです。
ラインアップにないスペックをご希望の際は、お気軽にお問い合わせください。
性状 | 近赤外吸収微粒子 | 溶媒等 名称 | CAS No. | |
---|---|---|---|---|
分散液 | CWO®︎ | メチルイソブチルケトン(MIBK) | 108-10-1 | |
水 | 7732-18-5 | |||
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC) | 108-65-6 | |||
LaB6 | トルエン | 108-88-3 | ||
分散粉 | CWO®︎ | -(微量トルエン含有) | 108-88-3 | |
LaB6 | ||||
|
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近赤外線吸収材料の用途・用法例
電子材料を超えた用途とその可能性
ここまでご紹介した近赤外線吸収材料SOLAMENT®(近赤外吸収微粒子:CWO®)は多彩な熱マネジメント機能に始まり、高い透過性や対候性を誇るため、様々な用途に応用されています。ま光や熱を遮る窓材、農業用ネット、吸収した光を熱に変換する衣料繊維などに展開されています。
CWO®の開発秘話や活用の可能性について、下記よりご覧ください。
※CWO®の開発秘話について見る
>>3社共創で切り拓くCWO®を活用した繊維革命|X-MINING|住友金属鉱山株式会社
※CWO®の活用の可能性について見る
>>CWO®を活用した共創で切り拓く繊維革命|X-MINING|住友金属鉱山株式会社
近赤外線吸収微粒子CWO®︎の特長
近赤外線吸収材料の事例紹介
優れた近赤外線吸収力を活かした繊維用途例
SOLAMENT®は2002年に住友金属鉱山株式会社が開発した「近赤外線吸収ナノ微粒子CWO®」を元に創り上げられた素材です。これまで見過されていた太陽光の近赤外線エネルギーを吸収するため、「暖かさへの変換」はもちろん、「涼しくする」「盗撮防止」といった様々な活用方法があります。
素材自体は限りなく透明なため、カラーの選択は自由自在。これからのファッションをより機能的により自由なものへ。
FAQ
近赤外線吸収材料についてのよくある質問
- 近赤外線吸収材料の特徴は?
- 住友金属鉱山の近赤外線吸収材料は、太陽光線の40%近くのエネルギーを占める波長800~1,200nmの光を強く吸収する性格がある無機材料であることが特徴です。
- 近赤外線吸収性を持ち、透明性を保つことはできますか?
- 当社の近赤外線吸収材料は、高い可視光透過性と近赤外光に対する強力な選択吸収性を併せ持つ材料で、太陽光線中に含まれるより多くの近赤外光を選択的に吸収します。
透明性が高く熱の吸収力が強いので、窓材などにも使用することが可能です。 - 近赤外線吸収材料にはどのような用途があるのですか?
- 高波長領域を選択的に吸収する特性を生かし、車載や住宅用窓材、更には農業用ネットに遮熱用途として使われています。
昨今では、衣料用繊維にも展開されております。
ご質問やアイディアのご相談はこちら
X-MININGは、住友金属鉱山の素材力と様々な業界の課題やアイディアをかけ合わせ、技術創出や課題解決を目指す取り組みです。
このような可能性が実現できるかも…と思いましたら、小さなことでもお気軽にご相談ください!
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