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発熱繊維とは?蓄熱保温・吸湿発熱の仕組みや用途について

発熱繊維とは?

発熱繊維は、体温を効率的に利用したり、外部のエネルギーを熱に変換する機能を持った先進的な繊維です。冬の寒さ対策はもちろん、快適な温度環境を提供するための技術として、その需要は年々高まっています。

身体を温める衣料品や、保温性を高めるための素材として利用されることが多く、寒冷地や冷えが気になる場面での利用に適しており、快適な温度環境を提供するための技術として注目されています。この発熱繊維の開発には、エネルギー変換効率の向上とともに、繊維の耐久性や安全性の確保が不可欠です。

発熱繊維の種類と仕組み

発熱繊維には、光エネルギーを熱に変換するタイプと、吸湿時に発熱するタイプの大きく2種類があります。

  • 光熱変換繊維
  • 吸湿発熱繊維

光熱変換繊維は、太陽光などの光エネルギーを効率的に熱に変換し、保温効果をもたらします。一方、吸湿発熱繊維は、湿気を吸収して発熱する仕組みです。それぞれの特徴を踏まえたうえで、最適な発熱繊維の選択をする必要があります。

光エネルギー(赤外線)を熱へ変換する光熱変換繊維

光熱変換繊維は、太陽光などの光エネルギーを効率的に熱に変換し、その熱が衣類内に蓄積されることで保温効果をもたらします。
効率よく熱変換するためには、繊維内部に組み込まれる近赤外線吸収材料の選定が重要です。これらの材料は、特定の波長域の光を選択的に吸収し、熱に変換する機能を持つ必要があります。

吸着熱を利用した吸湿発熱素材

もう一つは、汗などの水分を吸収した際に発生する吸着熱を利用して熱を発生させる吸湿発熱繊維です。吸湿発熱素材は、水分子との化学結合や物理的吸着によって発生する熱を利用します。ここで重要なのは、素材が持続的に水分を吸収・放出するサイクルを維持しつつ、安定した発熱性能を発揮することです。

湿気を吸収して発熱する仕組みですが、アレルギー体質の方や敏感肌の方は、材料によっては使用に注意が必要です。また、環境によっては発熱機能が十分に発揮されない場合もあります。

発熱繊維の用途

スキーをしている人の画像
発熱繊維は、特に冬季衣料やアクティブウェアの分野で需要が高まっています。

アウトドアウェアやインナー、靴下、手袋といった冬季衣料だけでなく、寝具やカーテンなどの生活空間にも応用されています。また、光熱変換による速乾機能を活かしたスポーツウェアなど、さまざまな用途へ展開されており、さらなる応用が期待されています。

発熱繊維の可能性を広げる住友金属鉱山の「SOLAMENT®」

住友金属鉱山の近赤外線吸収材料「SOLAMENT®(素材名:CWO®)」は、光エネルギーの一部である近赤外線の吸収力に優れた無機材料です。光エネルギーを効率的に熱エネルギーへと変換し、保温性を高めることができます。

この材料を繊維製品に練り込むことで、より幅広い環境での使用が可能となり、強い近赤外線吸収力を活かした光熱変換による発熱繊維のメリットを最大限に引き出すことが期待されます。

SOLAMENT®の活用の可能性

SOLAMENT®の高い透明性と優れた近赤外線吸収性能により、繊維の基本性能を損なうことなく発熱機能を付加できます。これにより、衣類のデザインや色の制限を受けることなく、機能性とファッション性を両立させることが可能です。

また、このSOLAMENT®を活用した「ダウンレスダウンジャケット」は、羽毛が無くても暖かい、未来の防寒具の在り方を探すプロトタイププロジェクトの中で開発されました。サステナビリティや資源の有効活用など、アパレル産業における課題を解決する選択肢の一つとして今後も取り組みを加速していきます。

SOLAMENT®

SOLAMENT®の詳細・特徴についてはぜひ以下よりご覧ください。
【ブランド紹介】SOLAMENT®(ソラメント)

まとめ

発熱繊維は、ファッション性を損なわずに保温性と快適性を提供するための素材です。ライフスタイルが多様化する現代において、衣類や素材への機能性はますます求められています。

住友金属鉱山のSOLAMENT®を取り入れた発熱繊維は、保温性と快適性を提供し、私たちのライフスタイルを豊かにする素材として、その可能性は無限大です。発熱繊維に関するさらなる情報や、SOLAMENT®を活用した製品開発にご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

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