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乾きやすい素材とは?種類や具体例、活用例について

「スポーツで汗をかいたあとの不快感が嫌」「梅雨の時期で衣服がなかなか乾かない」と経験した方は多いのではないでしょうか。

衣服がカラッと乾かないまま着ていると、肌に冷たい素材が触れて不快な気分になってしまいます。さらに湿った状態でそのまま放置しているとカビが発生してしまうことも。そのような問題を解決できるのが「乾きやすい素材を選ぶ」ことです。しかし、乾きやすい素材がどれなのかわからない方も多いでしょう。

そこで本記事では、乾きやすい素材の種類や活用例をご紹介します。

服に使われる素材(繊維)の種類

服に使われる素材は「天然繊維」「化学繊維」に大別されます。それぞれの違いについて見てみましょう。

天然繊維

天然繊維とは自然由来の素材をさし、大きく分けて「動物繊維」と「植物繊維」に分けられます。

動物繊維の代表的なものには「毛」と「絹」があります。毛は羊やアルパカをはじめとした動物の毛から得られ、絹は蚕の繭から得られる繊維です。これらの繊維は化学的にはタンパク質から成り立っています。

一方、植物繊維の代表的な素材は「綿」と「麻」です。綿は綿花の繊維から、麻は亜麻、苧麻などの茎や幹から得られます。これらの繊維は天然の高分子化合物の一種「セルロース」から成り立っているのが特徴です。

素材 特徴
具体例)羊・らくだ・やぎなどの動物
吸湿・保温性が高く弾力がある
毛が絡み合いフェルト化しやすい
具体例)蚕が幼虫から成虫になる際に作る繭
表面に光沢があり軽量でなめらか
摩擦に弱く洗濯するとシワになりやすい
綿 具体例)具体例)わたの種子
吸水性が高く肌触りがよい
熱やアルカリにも強いので洗濯しやすい
具体例)植物の茎や幹から得られる繊維
通気性が高く涼感がある

化学繊維

化学繊維とは化学的に合成された繊維のことで、19世紀頃大量生産するために開発されました。化学繊維は「合成繊維」「再生繊維」「半合成繊維」に大別され、主に石油や人工的に作られる高分子などを原料として作られます。

素材 特徴
合成繊維 具体例)ポリエステル・ナイロン・ポリウレタン
石油などの原料から化学的に合成し繊維状に成型
ハリやコシがありシワになりにくい
吸水性が低く静電気が発生しやすい
再生繊維 具体例)レーヨン・キュプラ・リヨセル
レーヨンは木材パルプを原料、キュプラはコットンリンターが原料
吸湿性が高く肌触りがよい
繊維が傷みやすく強度が弱い
半合成繊維 具体例)アセテート
セルロース、タンパク質の天然高分子が主体
しなやかで発色性に優れている
シワができやすく扱いにくい

乾きやすい素材の具体例

ここでは乾きやすい素材を4種類ご紹介します。それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。

  • ポリエステル
  • ナイロン
  • ポリプロピレン
  • メリノウール

ポリエステル

ポリエステルは「ポリエチレンテレフタレート繊維」と呼ばれる化学繊維です。ポリエステルを熱で溶解し細い孔がたくさん空いたノズル(口金)から押し出します。

溶液がノズルを通過すると空気と接触して急速に冷却し、繊維状に固化させることでポリエステル繊維が作られます。ポリエステルの構造上、水分が繊維の中に入り込みにくくなっており、水や汗が生地に触れたときにすぐに拡散して蒸発する「速乾性」を持っているのが特徴です。そのため、肌に触れたときにベタつき感が少なく、サラサラとした肌触りで着心地のよい感触を保てます。

ポリエステルはスポーツウェア、アウトドア用品、シャツ、インナーウェアなどの衣類に広く利用されています。

スポーツウェアについて、さらに詳しく知りたい方は下記のコラムをご覧ください。
【関連記事】スポーツウェアに最適な素材は?機能や種類について

ナイロン

ナイロンとは、主に石油由来の合成樹脂であるポリアミドから作られる合成繊維のことです。通気性に優れており、体にフィットしやすい合成素材です。

耐薬品性も良く、染色しやすい特性を持つため、衣料品をはじめとするさまざまな用途で利用されています。さらに、圧力をかけると元の形に戻ろうとする特性もあり、バッグやスポーツウェアなどの製品にも使用されています。

ただしナイロンは熱に弱く、乾燥機の使用は不向きです。また、直射日光に当てると変色する可能性があるため取り扱いに注意が必要です。

ポリプロピレン

ポリプロピレンは強度に優れ、他の繊維と比べて軽量という特徴があります。薄手である一方保温性にも優れており、寒い日でも快適に着用することが可能です。また、酸・アルカリなどの化学薬品に強く、カビに対しても抵抗力があります。

ただし、吸湿性がないため水や汗に濡れても乾きやすいですが、染料となじまないという欠点が挙げられます。

メリノウール

メリノウールは他の素材と比べて繊維が縮れた構造になっているため、素材と肌の間にスペースが生まれる独特な形状をしているのが特徴です。この特性により汗をかいても濡れた感覚が少なくなり、肌に密着しにくくなります。

メリノウールは水分をたくさん吸収できるため、湿度の高い環境や冷たい気候で優れた保温性を発揮します。

しかし、化学繊維に比べると速乾性は低く、乾くのに時間がかかってしまう傾向にあります。さらに洗濯や乾燥する方法によっては、繊維が伸びたり縮んだりするため、形が崩れやすいのも注意点といえるでしょう。

乾きやすい素材の活用例

ランニングしている男性

「吸水速乾」とは、汗などの水分を素早く吸収して乾燥させる機能性の高い生地のことです。厳密には「吸水性」と「速乾性」の2つの機能を併せ持った素材をいいます。衣服内を快適に保ち、不快な蒸れを抑えることが可能です。また、汗を素早く吸収し、乾かすことで体が冷えるのを防ぎます。

吸水速乾の素材がよく利用されている衣服は以下のようなものが挙げられます。

  • スポーツウェア
  • 作業着・ユニフォーム
  • アウトドアウェア
  • インナー
  • パジャマ
  • オフィス制服
  • マスク

住友金属鉱山の近赤外線吸収材料(SOLAMENT®)を利用して速乾性を高める

SOLAMENT®

ここまで乾きやすい素材をご紹介してきました。速乾性の高い素材はそれぞれの特徴やメリットがある一方、デメリットもあることが現状です。そこで、「活用シーンによって素材にとらわれず、より速乾性を向上させられないか」というアパレル業界の課題を解決する事が出来るものが住友金属鉱山のSOLAMENT®※です。

※SOLAMENT®は、住友金属鉱山が独自で発明し、国内外の特許・商標を所有する近赤外線吸収微粒子CWO®を用いた、太陽光をコントロールする素材テクノロジーブランドです。

 

SOLAMENT®は太陽光に含まれる近赤外線を吸収し光を熱に変換する光熱変換技術により、素材に速乾性を付与することが可能です。

また、SOLAMENT®は透明性が高く、ファッション性を損なうこともありません。

SOLAMENT®がどのようなものなのか、その活用方法にはどのような可能性があるのかについては以下を参考にご覧ください。
【ブランド紹介】SOLAMENT®(ソラメント)

まとめ

本記事では、乾きやすい素材について、「天然素材」「化学繊維」を中心にご紹介しました。なかでもポリエステルやナイロン、ポリプロピレンは乾きやすい素材であり、スポーツで汗をかいてもすぐ乾くので肌への不快感がなくなるなど、利用するメリットがあります。

また、住友金属鉱山のSOLAMENT®は、従来見過ごされていた太陽光の近赤外線エネルギーを吸収することで、「暖かさへの変換⇒速乾性の付与」だけでなく、「涼しくする」や「盗撮防止」といったさまざまな利用方法が可能です。
ぜひ、次世代のファッションに関して、アイデアや可能性を一緒に探してみませんか?

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