銅張積層板(2層FCCL・透明FCCL)
Copper-clad laminate (2-layer FCCL, transparent FCCL)
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次世代通信の高周波用途では、導体損失が小さく、微細加工性に優れた材料が求められます。
低損失で安定した伝送特性を実現するためには、表面・界面の平滑化(および高い密着性)や銅厚の均一化などが重要になります。また、配線最適化や短配線化によっても損失低減することができます。
そのため、微細加工性に優れ、寸法精度も確保しやすい銅配線を用いたフレキシブル基板は、次世代通信用途に適した候補の一つと考えられます。
住友金属鉱山のスパッタ・めっき法では、導体の表裏面ともに凹凸の少ない、平滑な銅層を形成できます。そのため、フィルム表面が平滑な原料に成膜しても、フィルムと銅層の密着性を確保し、高周波用途に適したフレキシブル基板材料を作ることができます。
表面が平滑な基板フィルムには、高周波特性および表面平滑性に優れたシクロオレフィンポリマー(COP)フィルム(日本ゼオン社製ZeonorFilm®)を用います。ZeonorFilm®は、マイクロ波、ミリ波、テラヘルツ波帯において誘電率および誘電正接が低く、さらに低吸湿・低吸水という特長を有しています。
フィルム・めっきの平滑性
| 項目 | 表面粗さ Rz(μm) |
| 銅表面 | 約0.1 μm |
| 銅/フィルム界面 | 約0.01 μm(ZeonorFilm®) |
| 参考:電解銅箔 | 0.7 μm、1.2 μm |
当社はロールtoロールの成膜プロセスを有しており、特に低温スパッタ成膜技術に強みがあります。
ZeonorFilm®は銅に比べて熱膨張係数が大きいため、スパッタ時の温度が高いと、成膜後に常温まで冷却される過程でフィルム基板に反りが生じやすくなります。その結果、後工程の配線加工や取り扱いが難しくなるおそれがあります。
一般には、スパッタ成膜速度を落として低温で成膜すれば反りは抑えられますが、その分、生産性が低下します。
当社では、冷却効率の高いスパッタ成膜プロセスにより、反りを抑えながら、平坦性の高いフィルム基板を高い生産性で得ることが可能です。
両面基板ではさらに難易度が高くなりますが、当社のプロセスは、ZeonorFilm®に対してロールtoロールで両面スパッタ・めっき法で成膜を実現できる数少ない技術であり、大きな強みと考えています。
厚さ50μmのZeonorFilm®に、厚さ2μmの銅をスパッタ・めっき法で成膜した片面基板について、EMラボ株式会社において、ファブリ・ペロー共振器とネットワークアナライザーを用いた比導電率の測定を、23~170GHzの範囲で実施しました。ここでの比導電率は、軟銅の導電率(5.8×10^7 S/m)を1とした相対値として評価しています。
電解銅箔:Rz=0.7μm、1.2μmの測定データはEMラボ株式会社から提供いただきました。
スパッタ・めっき法によるフレキシブル銅張積層板は、高周波特性、微細加工性、薄型化、軽量化、柔軟性を兼ね備えた材料として、次世代通信分野において幅広い応用が期待できます。
特に、以下のような用途での展開が考えられます。
今後は、材料特性だけでなく、伝送損失、曲げ耐久性、寸法安定性、量産性の観点からも評価を進めることで、より実用的な材料提案につながると考えています。
技術情報に興味がある方は、ぜひ問合せください。
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