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猛暑化する夏|暮らしと産業に与える影響と、身近な取り組み

最近、「暑すぎる」と感じる日が増えた気がしませんか。これまで真夏の一時的な暑さとして受け止められていたものが、いまでは長く続き、地域や時期によっては社会全体に影響を及ぼすようになっています。この記事では「猛暑化」の現状と将来の見通し、顕在化している社会問題について概説し、私たちが身近にできる対策として太陽光に対する「遮熱」について提案していきたいと思います。

「猛暑化」とは何か

「猛暑化」とは、これまでより強い暑さの日が増え、暑い期間も長くなっていることを指します。1日だけ暑い、という話ではありません。夏の始まりが早くなったり、9月になっても暑さが続いたりすることも含まれます。

以下のグラフは、真夏日(最高気温が30度以上)の日数・熱帯夜(日の最低気温が25度以上*)の日数の日本全国平均推移です。近年、真夏日の日数は2020年の44.4日から2024年は63.2日へと1.4倍に増えています。また、熱帯夜の日数も2020年の27.9日から2024年45.5日へと増加し、気温が下がりにくい日が増えていることがうかがえます。
*熱帯夜とは、本来は夜間の最低気温が25℃以上のことを指しますが、出典データでは日最低気温25℃以上の日数を熱帯夜日数として扱うとされています。

日本全国平均の真夏日と熱帯夜の日数推移

本グラフは、 気象庁「気象観測データの長期変化の傾向」 に掲載された「日本全国平均」の「真夏日(日最高気温が30℃以上の日)」データのうち、2020~2024年分を抽出し当社でグラフ化したものです。参照日:2026年7月10日

下の図は、2100年末における真夏日(最高気温30℃以上)の年間日数予測です。この頃になると地域によって気温30度を超える日が3カ月以上続くようになり、暑さを気にしながら過ごす日常が、今よりずっと当たり前になる可能性があります。

2100年末の真夏日年間日数予測

出典: 「2100年末における真夏日の年間日数予測」/全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト (https://www.jccca.org/)より

「猛暑化」による社会への影響とは

猛暑化が進むと、まず大きな影響を受けるのが健康です。高温環境では、体温調節の負担が増え、熱中症のリスクが高まります。特に、子どもや高齢者、屋外で長時間活動する人は影響を受けやすく、日常生活の安全確保がより重要になります。

次に、経済活動への影響も無視できません。企業活動においては製造・建設などの現場で、熱中症対策のために休憩や作業時間の短縮が必要となり、労働生産性が低下します。また、暑さによる負担の増加は、働き手の確保を難しくする要因にもなります。さらに、冷房需要の急増は電力需給をひっ迫させ、停電のリスクや電気料金の上昇が事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

また、猛暑化は食料供給にも関わります。農作物は高温や水不足の影響を受けやすく、収量や品質の低下につながることがあります。畜産においても、家畜への暑熱ストレスが生産性に影響するため、気温の上昇は食料の安定供給を支える仕組み全体に負荷を与えることになります。

猛暑化に対する身近な取り組みについて

気候変動に対する対策は社会全体で進めていく必要があります。国際的には、国連気候変動枠組条約の下で採択されたパリ協定において、世界の平均気温上昇を産業革命前比で1.5℃に抑えることを目指して、各国が削減目標を5年ごとに提出・更新する仕組みになっています。日本はこの枠組みに沿って、地球温暖化対策推進法や地球温暖化対策計画、グリーントランスフォーメーション(GX)関連の法制度を整備し、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて排出削減を進めています。
一方で、暑さの影響はすでに日常生活の様々な場面に影響を及ぼしており、私たちは今ある目の前の暑さにどう備えるかという取り組みもあわせて考えていくことが必要になっています。その際の基本的な考え方のひとつが、太陽光から受ける熱をいかに抑えるかです。日差しそのものを完全に避けることは難しくても、熱を受けにくくしたり、室内や身体に伝わりにくくしたりする工夫によって、暑さの負担を和らげることはできます。こうした視点は、衣料、建築、農業、畜産といったさまざまな分野で応用されています。

1. 衣類では、遮熱機能を備えた素材を選ぶことで、屋外での活動時に受ける熱の影響を軽減しやすくなります。

2. オフィスビルや公共施設では、窓・屋根・壁面に遮熱性能のある塗料や材料を活用することで、建物内に入り込む熱を抑え、室内環境の安定につなげることができます。
【事例】明るさを保ちながら、熱線だけをカットできる窓材・屋根材は作れないか

3. 農業や畜産の現場でも、暑さへの備えは欠かせません。ビニールハウスなどによって作物が受ける直射日光をやわらげたり、畜産設備に遮熱性能を付与して設備内の温度上昇を抑えたりすることで、農作物への影響や家畜への負担を軽減することができます。また、そうした産業で働く生産者の労働環境を改善することにも繋がります。
【事例】真夏の農業用ハウスの室温上昇は防げないのか

まとめ

猛暑化は、日本だけでなく世界各地で進む社会的な問題であり、健康、経済活動、食料供給など、暮らしのさまざまな場面に影響を及ぼしています。気候変動に対しては社会全体で対策を進めていくとともに、私たちが身の回りでできる取り組みを通じて、今目の前にある暑さに備えていくことが大切です。とくに、太陽光から受ける熱をいかに抑えるかという視点は、衣料、建築、農業、畜産など幅広い分野で有効な対策につながります。住友金属鉱山は、こうした社会的な課題に対して、素材の力で解決策を提案していきます。

Written by :X-MINING編集部

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